◆基礎身体作り
ヴィスコンティが来て1ヶ月と10日が経ちました。まだ4歳と言うこともあり、日々身体作りに励んでいます。
オーナーの長い経験とヨーロッパで学んできた基礎の身体作りです。
人間が乗って、後ろ足中心で動けるように、馬の背中の筋肉を作ることが大事です。ただし同時に、柔軟性も保つことが重要です。
基本は先ず馬を前へ下へ潜らすことから始めます。顎を譲らせ、極端に言うと、口先が胸の間に入り込むまで下げさせます。
その時に注意しなければならない事は、馬の首を短くしてしまわないことです。
顎を譲らせ馬の頭を低い位置に持っていくのですが、その時に推さないで、手綱を引いてしまうと頸の後ろに力が入り、
馬の動きが硬くなってしまい、動けなくなってしまいます。そうさせないためには、馬が前へ下へ頭を下げたときに手綱を譲ってやることが大切です。
絶えず、譲ってやる瞬間を探し続けることです。ハミが空にならないよう、あまり強く座らないように。一定のリズムで馬を動かします。
これは巻き込みとは、全く違います。
また、このように馬の頸を長くさせ、前へ下へ走らせることによって、背中がフラットになり後足から走るようになります。
後足中心に走る訓練をすることによって、腰、背中に 筋肉が十分に付き、馬の動きの中心が前駆から後駆に変換することができるようになります。ここで初めて馬全体が起きて来ます。そして、後駆が沈み込むことが可能になります。
よく見かける間違った馬の頸の形は耳の後ろ辺りに力が入っていて、一見顎を譲っているように見えるのですが
頸が縮み短くなってしまっているショートネックで、背中が反ってしまっている状態です。
これでは、いつまで経っても馬の頸や腰に、筋肉が付かず、馬の動きは常に硬くなってしまい、前に体重が乗ったままになってしまいます。
一見、地味でただ馬を潜らせて走っているようなトレーニングですが、このような理由で馬を出来るだけ潜らせ、背中をリラックスさせるさせると同時に筋力をつける基礎身体作りをしています。
ただしこれは、かなり経験を積んだ人間にしか出来ない作業です。ご質問などあれば、問い合わせフォームからお願いします。実際に、調教しているところを見学したい方もご連絡ください。
また、1頭程度なら、お預かりして、調教することも可能です。こちらも問い合わせフォームよりご連絡ください。
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